
「オンスク.JP」という名前だけは耳にしたことがあるけど、社労士講座もあるの?

「オンスク.JP」の受講料はいくらなの?

この記事では「オンスク.JP」に対するこうした疑問に、現役社労士の私がお答えします。
「資格の学校TAC」といえば、難関資格の合格者を多数輩出したスクールとして知られています。そのTACが100%出資して運営を始めたのが、今回ご紹介する「オンスク.JP」です。
オンスク.JPは、運営開始当初「日商簿記3級」の学習アプリしか利用することができませんでしたが、現在は多くの講座をオンラインで提供しています。しかも受講料はサブスクリプション(月額制)です。
オンスク.JPでは、定額の月額料金を支払うことで、開講しているすべて講座を受講できるのですが、そこには社労士講座も含まれています。
今回は、サブスクリプションで多くの講座を受講できるオンスク.JPについて、社労士講座に焦点を絞り、わかりやすくご紹介します。
✔今回の記事でわかること
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社労士通信講座【オンスク.JP】
今回の記事は、「資格の学校TAC」が運営するオンスク.JPの社労士講座について、現役社労士である私の視点で考察します。どうぞ最後までお付き合い、よろしくお願いします。
本記事を担当した私の紹介

私がこの記事を書きました。
名前:社労士M
経歴:平成23年(2011年)社労士試験に合格しました。その後、平成26年(2014年)に「特定社労士」を社会保険労務士名簿へ付記して、労使紛争の解決に取り組んでいます。
「特定社労士」とは、個別労働紛争における代理人としての業務が認められた社労士のことです。
社労士試験合格後は、都道府県社労士会の判例研究会や労働紛争研究会などの研究団体に所属して、労務管理に関する書籍執筆にも参加しました。
社労士試験合格後も、セミナー講師や書籍執筆等の研鑽を積んできましたので、読者の方々へ有益な情報を提供できると自負しております。
「オンスク.JP」について
前述したように、オンスク.JPとは「資格の学校TAC」が100%出資して運営を始めたオンラインスクールの名称です。
「オンスク.JP」に登録すると、開講されている50以上の講座をすべて受講することができます。しかもサブスクリプション(月額制)なので、月額1,078円(税込)を支払うだけで受講できるのです。
このサブスクリプションをオンスク.JPではウケホーダイと呼び、提供するサービス最大の売りとしています。
ただし、今回は社労士講座のみに焦点を絞りますので、ウケホーダイの解説は省略します。
「オンスク.JP」社労士講座の特徴
下の表は「オンスク.JP」社労士講座の内容です。
プラン名 |
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価格 |
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受講できるサービス |
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教育訓練給付金制度の利用 | 利用できない |
その他 |
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オンスク.JPの社労士講座は、サブスクリプション(月額制)なので、低価格で受講できます。また「資格別プラン」で社労士講座のみを受講すれば、上の表に掲載したサービスのすべて利用できる上に、月額料金も安くなります。
このオンスク.JPで、社労士講座を担当している講師は、現役の社労士として活躍されている金本絵美先生です。
金本先生は、公務員として勤務された経験がありますので、難解な条文・通達の読み方について、丁寧に説明してくれます。
初学者の多くは、法令用語を聞き慣れていないと思います。オンスク.JPの入門講義では、法令用語から学べますので、初学者のファーストステップとして役立つことでしょう。
それでは次に、オンスク.JP社労士講座の特徴をお伝えします。
サブスクリプションについて
おそらくは社労士の講座として、最安値の価格で受講できるのがオンスク.JPの社労士講座です。
月額1,078円(税込)は、破格のプライスといっても過言ではないでしょう。
また月額1,628円(税込)のスタンダード講座で受講すると、講義の音声やスライドをダウンロードできますし、さらに復習問題、反復問題、特別問題(多肢選択式問題)も利用することができます。
間違えた問題を反復学習することや、選択式問題に慣れることは、本試験対策として重要です。
基礎を学ぶ際に、その先の上級者レベルの学習を見越して学びたいのであれば、スタンダード講座で学習すべきでしょう。
このスタンダード講座を「資格別プラン」で受講すると月額料金が安くなります。詳しくは上の図の解説をご覧ください。
TACが運営するメリットについて
前述したようにオンスク.JPは、TACの100%出資子会社ですので、教材や演習問題にTACのノウハウが織り込まれています。
TACの社労士講座で学びたいが、学習について行けるか自信がない受験生は、ぜひオンスク.JPの社労士講座を受講してください。

サブスクリプションで、TACのノウハウを享受できるのも、オンスク.JPの魅力ですね。
ちなみに、オンスク.JPで運営責任者(代表取締役)を務めているのは、TACの社労士講座で講師を務めていた谷岡直樹先生です。
谷岡先生が運営責任者ということは、オンスク.JPの社労士講座は、必然的にTACのノウハウを踏襲しているといえるでしょう。
問題演習について
オンスク.JPの社労士講座には、初級から上級までの問題が用意されています。
スタンダード講座専用の反復問題や多肢選択式問題も含めると364問(令和3年6月時点)が用意されており、応用問題にも対応できる内容となっています。
多肢選択問題とは、受験生を悩ませる選択式試験の対策問題ですので、本試験で選択式問題に不安が残る方は、直前対策として1~2か月程度利用してもよいでしょう。
画像は「オンスク.JP」社労士講座で用意されている問題演習のページです。各問題は一問一答形式となっているので、知識定着に役立ちます。
もちろんマルチデバイス対応ですから、出先でも問題を解くことができます。
ちなみに下の動画は、オンスク.JP社労士講座で用意されている、多肢選択式問題のガイダンスです。選択式試験の問題がオンライン上でおこなえるので、とても便利です。
学習時間について
配信されている動画1本につき、講義の長さは5~10分程度なので、隙間時間を利用して講義を見ることができます。
わずかな時間でも受講できるのが、オンスク.JPの魅力です。
実際ツイッターでも、仕事の休憩時間や隙間時間を利用して学習をされているとツイートされている方がいました。
学習科目について
オンスク.JPに登録をすると、社労士講座だけではなく、様々な資格の講座を受講できます。このサービスは「ウケホーダイ」と呼ばれ、オンスク.JP最大の特徴としてアピールされています。
例えば、社労士講座を受講中に、労働契約法と密接に関連している民法についても学びたいのであれば、民法の講義がある行政書士講座を受講して学ぶことができます。
また社労士試験の学習がうまく進まず、他の資格に受講を切り替えたい思えば、開講されている講座は受け放題なので、追加の受講料を支払うことなく、講座を変更(追加)することができます。
このように他の講座も受講し放題というのが、サブスクリプションで運営しているオンスク.JP最大の魅力といえるでしょう。
ただし「資格別プラン」で受講する場合は、ウケホーダイは利用できませんので注意が必要です。
「オンスク.JP」社労士講座の問題点
低価格のサブスクリプション(月額制)で学べるオンスク.JPですが、50以上の講座を開講しているがゆえの問題点(デメリット)もあります。その点を以下に挙げていきます。
合格レベルに達する講座ではない
オンスク.JPでの学習スタイルは、配信されている基礎講義を基にして、問題演習に取り組むのですが、問題数が364問と少ないので、合格レベルに到達するのはかなり難しいと言わざるを得ません。
同じサブスクリプションで受講できる「ヤマ予備(山川靖樹の社労士予備校)」は、社労士講座専門の予備校で、問題数も1,500問以上と充実しています。それと比べて「オンスク.JP」の社労士講座は1/5程度の問題数なので、本格的に学習したい受験生には少なすぎるかもしれません。
また、多くのスクールでは受講生をサポートするサービスがありますが、オンスク.JPでは「みんなの学習相談」という掲示板しかありません。担当講師からの助言等を受けられないことは、受講生にとって心細いかもしれません。
法改正や白書などの対策講座が「オンスク.JP」にはない
社労士試験対策として、避けて通れない法改正・白書対策の講座が、オンスク.JPにはありません。
オンスク.JPは配信型のコンテンツでなので、法改正による撮り直しや条文番号を修正することはあっても、法改正に重点を絞ったリアルタイムの講義は用意されていません。
実際、オンスク.JPの講座では法改正に不安があるとツイートされている方がいます。
社労士でなぜオンスク使ってないかっていわれたら、内容が足りない、法改正の対応に不安があるから。
有料の通信予備校に慣れちゃうと物足りなさは正直ある。まあ、初学者が全体把握のためにパパットみて、面白そうか、合格できそうかの判断にはいいかも。
— はいあぞ (@wvhaship) February 24, 2021
法改正・白書対策の講座を受講したい場合は、別のスクールの単科講座を申込みをするしかないのです。
「オンスク.JP」の評判と合格実績
最後にオンスク.JP社労士講座の評判(口コミ)と合格実績についてご紹介します。
口コミ(Good)
社労士試験に向けて独学してます
オンスクとサブスクで1080円払って動画見て、TACの本で肉付けして、資格の大原のアプリで問題演習すれば、めちゃ頭に入る!
合わせ技一本的だけど、少額のお金で効率的に独学できる世の中になったなー#資格の大原#オンスク#TAC
— まーさん|ワクワク働くスクールコンサル (@masanoritask) March 23, 2021
社労士オンスクで、労基安衛労災雇用徴収と労働法全部聞いた、入門向けやから
復習には丁度いい。
10年ぶりやからほぼ忘れてたけど記憶が蘇ってきた、試験のプレッシャー無いからラク。— しゆう (@shiyu777) November 26, 2019
口コミ(Bad)
社労士でなぜオンスク使ってないかっていわれたら、内容が足りない、法改正の対応に不安があるから。
有料の通信予備校に慣れちゃうと物足りなさは正直ある。まあ、初学者が全体把握のためにパパットみて、面白そうか、合格できそうかの判断にはいいかも。
— はいあぞ (@wvhaship) February 24, 2021
合格実績
オンスク.JP社労士講座の受講者が、どの程度合格したのかは公表されていませんので、データを基に実績を申し上げることはできません。
他のスクールのように、受講生に対して合否確認をおこない、集計するようなことはしていないのでしょう。
そもそもオンスク.JPは「独りで学ぶ方を応援したい!」をモットーにしているため、カリキュラムを組むことはしていませんし、多くのスクールでは直前期におこなわれる法改正・白書対策講座もありません。
オンスク.JP社労士講座は、確実に合格を目指すための講座というよりも、初学者の基礎固めまたは独学者の補助のための講座といえます。
このような講座なので、実績から講座のレベルを判断することはできませんでした。
まとめ
最後に、オンスク.JP社労士講座についてまとめました。
まとめ |
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オンスク.JP社労士講座で、合格レベルに到達することは難しいとしても、受講生のレベル次第ではとても役立つ講座といえます。初学者や独学者が必要に応じて登録し、学習できるのは魅力的です。
オンスク.JPはサブスクリプション(月額制)ですから、始めやすく終わりやすいの使い勝手のよい講座なのです。
特に初学者が、ファーストステップを踏み出す際の講座として「オンスク.jp」を強くおすすめします。
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