令和4年社労士試験合格基準点(科目基準点補正及び総得点)予想

合格基準点予想
この記事は約5分で読めます。

令和4年社労士試験合格基準点(科目別及び総得点)予想

社労士M
今回は、TAC社労士講座の「本試験分析」を参考にして、令和4年(2022年)社労士試験の合格基準点(科目別及び総合得点)を予想します。

選択式合格基準点予想

まずは、選択式試験の合格基準点を予想します。

選択式科目基準点補正(救済)予想

今回、科目基準点の補正の可能性があるのは「社一」1科目のみと考えていますが、本試験で補正されることはないと予想します。

その理由について、以下に考察します。

平均点からの考察

TAC社労士講座の分析資料によると、データリサーチに登録した受験生の「社一」平均点は2.8点となっています。

選択式試験の科目別合格基準点の補正が厳格化された平成27年(2015年)以降、TACの解答分析で平均点が2.5点~2.9点であった科目は、以下の表のように7科目ありました。

※画像をクリックしますと拡大表示されます

該当した7科目中、補正されなかったのは3科目です。

補正されなかった3科目は、全受験生の平均点が2.2点以上であり、補正された4科目の平均点は1.8点~2.1点となっています。

今回の試験で、全受験生の社一平均点が2.1点以下であれば、補正される可能性はあるでしょう。

補正されるためには、全受験生の平均点が引き下がる要因が必要であり、私はその要因を「受験率」と考えています。

今年(令和4年)の受験申込者数は約52,000人で、昨年の50,433人(受験率は74.0%)を上回っています。

受験申込者数と同じく、受験率が昨年の74.0%を上回れば、初学者や記念受験の方によって、平均点が引き下がる可能性があるので、それにより社一が補正(救済)されるかもしれません。

ただし、受験率が昨年と同程度か、または下がった場合、社一が補正(救済)されるのは厳しいでしょう。

【追記 令和4年10月17日】
令和4年試験の受験申込者数は52,251人(受験率は77.8%)と発表されました。昨年よりも受験率が上昇したにも関わらず、基準点の補正がされなかったことは、受験生のレベルが向上したと考えられます。

得点分布からの考察

社一の得点分布(下の表「TACデータリサーチ」)を見ますと、社一は3点を得点した登録者が最も多いことが分かります。

得点割合
0点0.7%
1点7.0%
2点32.0%
3点37.7%
4点19.3%
5点3.2%

先ほどの表を再度確認しましょう。

TAC1点の割合が1桁台で、補正されているのは平成29年(2017年)の健保(9.3%)だけです。

そこで平成29年の健保と、今年の社一を比較してみます。

科目TAC1点以下TAC2点以下
平成29年健保9.3%46.9%
令和4年社一7.7%39.7%

今年の社一は、平成29年健保の得点分布と比較すると、1点の割合では「-1.6%」下回っており、2点では「-7.2%」も下回っています。

この比較から考察すると、社一の基準点が2点に補正される可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

選択式の合格基準点(総得点)予想

TACのデータリサーチでは、選択式平均点が30.3点となっており、前年の27.6点から2.7点も上昇しています。

この平均点は、平成24年の平均点30.2点と近く、その時の合格基準点の引き上げが参考になりそうです。

平成24年試験の合格基準点は、前年の平成23年試験の23点から3点引き上げられ、26点となりました。

TACのデータリサーチでは、社一以外の科目の平均点は3.4点~4.3点と高くなっているので、受験生全般が容易に解答できたものと考えられます。

そのため、選択式の合格基準点は少なくとも前年の24点から2点以上は上昇すると思われます。

択一式合格基準点予想

つづいて、択一式試験の合格基準点を予想します。

択一式科目基準点補正(救済)予想

下の表は、TACデータリサーチの記録が残っている平成19年(2007年)以降、択一式で合格基準点が補正された科目とその時の平均点(全体&TAC)です。

試験年度補正科目全体平均TAC平均全体とTACの平均点差
平成26年常識3.5点4.9点1.4点
平成28年常識3.5点5.4点1.9点
平成28年厚年3.8点5.8点2.0点
平成28年国年3.4点4.8点1.4点
平成29年厚年3.7点6.1点2.4点
平均5.4点1.8点

今回の試験では、2科目がTACデータリサーチの平均で6点未満となっています。(下の表を参照)

科目平均
労災・徴収5.4点
健保5.5点

ところが、平成19年以降のTACデータリサーチで平均6点未満であっても、基準点が「補正されなかった科目」は25科目にものぼり、逆に平均6点未満で「補正された科目」は4科目しかなありません。

TACのデータリサーチで6点未満だった科目が、合格基準点が3点に補正される確率はわずか16%です。

このようなデータから推測すると、今回の試験で「労災・徴収」及び「健保」の基準点が補正されることは厳しいでしょう。

択一式の合格基準点(総得点)予想

TACのデータリサーチでは、択一式平均点が42.6点となっており、前年の44.4点から1.8点低下しています。

この平均点は、令和元年の平均点42.5点と近く、その時の合格基準点の引き下げが参考になりそうです。

令和元年試験の合格基準点は、前年の平成30年試験の45点から2点引き下げられ、43点となりました。

既にお伝えしたように、今年の試験での申込者数は約52,000人であり、令和元年の49,570人比べて2,000人超も多くなっています。

また、令和元年試験の受験率は約77.5%でしたので、今年の試験も同じ程度の受験率であった場合、合格基準点は令和元年と同じく2点引き下げらると考えています。

令和4年社労士試験合格基準点予想

令和4年社労士試験の合格基準点は以下のように予想します。

選択式補正科目なし
選択式合格基準点(総得点)26点
択一式補正科目なし
択一式合格基準点(総得点)43点

コメント

  1. ただし より:

    平成29年健保との比較の表は数字の誤りがあると思います。2点と2点以下が混在していると思います。

    • 社労士M より:

      ただし様
      ご指摘ありがとうございます。
      誤りの箇所を修正いたしました。

      社労士M 拝

タイトルとURLをコピーしました